2019年8月26日月曜日

Half sports 桑原さん shy,how are you? ライナーノーツ


Hi,how are you?」のアルバム「Shy,how are you?」

Shy」と「Hi」の間にある時間と距離を埋める11曲と11曲に添えられた挿絵。
シャイな人が気軽に話しかける事ができるようになるまでの成長過程ってよりは、平日と週末を繰り返して思った事を絵と一緒にそのまま書き殴る日記帳アルバム。8月末にまとめて終わらす「夏の友」のように早送り回想カレンダーな1130分。

先行で発表された「冷凍らいち」のMVや最近のライブでいろいろな格好でライブをしているのを見て、「七変化」というよりは「ほんとのうたばん」で木梨憲武が河村隆一のPVのパロディでスタジオ横のプールに落っこちて、その横の粉の海に飛び込んで全身粉まみれになって、またその横にある巨大な鍋に入って最終的にカラっと揚がってエビフライになるシーンを見て思わず「わけわかんねー!」とか「くだらねぇ」とか口に出してしまう感じと全く同じ感想。絶対原田君はとんねるず派(のはず)。

そんなしゃいはわ1曲目の「アーモンドクラッシュ」はのっけからSMAPコーラスで緞帳が上がって舞台の上にはお菓子づくめ、屏風には松でも虎でもなくおっとっとの雲一つ。
舞台両袖の距離のように近からずとも遠からず視線が合ってるかも分からないもどかしい距離だけど、朝までゲームしてたらきっと届くポッキー100本分。
Instant LoversI’ll call you tomorrow)」は歌詞だけ見ると日常にハートマークが転がりすぎてて聴いてるこっちが恥ずかしかった。曲のスピードはナガシマスパーランド(三重県)の超激流プール、気分は顔を正面に向けて急降下するウォータースライダー。兎にも角にもとんでもなく気持ちいい馬渕さんのシンセの音がスライダーの角度を更に急にさせてる。最後の「明日また電話するよ」がハイハワの曲の中で一番好きなフレーズ。
歌詞を読めば漫画みたいな日常妄想の連続、ページを開くたびにキーボードが鳴る仕掛け付き。曲名が「ブルーベリーガム」なのは筆者の思い出?まさかの夢オチは奇面組インフルエンス?曲名もオチも聴いた人が決めれる自由漫画。
「いつもの場所」と「ジ・ェ・ラ・シ・イ」は「Shy」にも「Hi」にもなれない人が送る3番離れたホームからの熱視線。手には迷路パズル。感情も立ち位置的にもアルバムの中間にいてくれなきゃ困る。
神様も女神様もびっくりなハイハワ史上一番の痛快ラブコメドタバタ2段ベッドから落っこちソング「ぴゅあしゃい」。体育倉庫で頭かきながら待ち伏せする劇団ひとり三文芝居。好きな人のハートを射抜くどころか周遊船とかグラスボートの丸くて分厚い窓ガラスも突き破っちゃうぐらいの勢い。曲が進むにつれ高まる音程とビックリマークの数がぴゅあな気持ちが膨らむ分かりやすすぎる表れ。
2つのライチがリボンで繋がれてる絵は夢?それとも現実?夢の中じゃいっつも強気で「とりあえず缶ジュースで乾杯でもしよう」って言ってる。でも現実ではiTunesのプレイリスト内緒でチェックして一緒のイヤホンで聴いてる気になってる。自分のプレイリストには相手を意識100%の「アローン・アゲイン」。

 毎日同じ踏切に引っかかって何にも変わらない日常送ったり「スイカに塩かけると何で甘くなるんだろ?」ってどうでもいい事ばっかり日々思ったりするけどハイハワのアルバム聴いてたまには夢と現実見境なくなって月にぶらさがって寝るのも吉だと思った。
Velvet kuwashHalf sports